ビールの本場ドイツのノンアルコールビール・ヴェリタスブロイ
ポルトガルとアンダルシア州に囲まれたスペイン西部にあるエストレマドゥーラ州は北にタホ川(ポルトガル語ではテージョ川)と南にグアディアーナ川がありこの2つの川が暑く乾燥した地域に潤いをもたらしています。
このエリアにあるモンフラ-グエ国立公園は野生動物が保護され、広大な大地に美しく雄大な自然が残っています。
エストレマドゥーラ州の大半を占めているD.O.リベラ・デル・グアディアーナは1998年に認定された新しい地域で、栽培と醸造による改革発展が目覚ましく、注目度の高い新進気鋭の産地となっています。
パゴ ロス バランシーネスはエストレマドゥーラ州の中心部にあるサブリージョン「リベラ・アルタ」に位置しており、南北の山脈によって形作られた大西洋からの風の通り道に畑があります。
風が吹き抜ける畑は熱と湿気がこもらず、ブドウは健全な状態でゆっくりと熟成し酸を高めながらバランスよく成長します。
この自然環境はエストレマドゥーラにおいて稀であり、大変貴重です。
このテロワールが、バランシーネスならではの忘れがたい味わいと類い稀な芳香を生み出し、飲む人々を魅了し続けています。
ワイナリーはロス・バランシーネスの村にオーガニック認証の畑60haを所有し、主にガルナッチャ・ティントレラとガルナッチャを栽培しています。
エストゥレマドゥーラ州は夏は雨が少なく乾燥し酷暑で有名な産地ですが、バランシーネスでは灌漑用水を使わず低密度に植樹し自然の雨水だけで育てています。
葡萄は広範囲の土壌から水を吸収することで過度な水不足のストレスから守られています。
土着品種のガルナッチャ・ティントレラは果肉まで赤く完熟しないとタンニンが際立ちバランスを保つのが難しいため、タンニンや色合いを補うブレンド用に使うことが多いのですが、バランシーネスはこのガルナッチャ・ティントレラで最高のワインを造ることに挑戦しています。
収穫は人々が寝静まる未明から明け方まで、星空の下でナイトハーベストを行います。澄み渡る空気、月の光、星空・・・広大なブドウ畑は神秘の世界に包まれ、手元のライトの明かりだけを頼りに行われる夜の収穫。
気温の低い夜間に収穫することで、ブドウは酸度を保ったまま糖度を上げ、冷たい状態で収穫されたブドウは品質を保持し、そしてピークに達したアロマは感動の芳香を生み出します。
驚くほどの芳醇な香りと凝縮感を実現したこの造り手は、期待の新星として注目されています。
オーナー醸造家のPedro Mercado(ペドロ・メルカド)氏は、若き建築家として活躍する傍ら、長年ワインに心惹かれていました。
彼はワインへの情熱に動かされ、マドリッド工科大学で醸造学とブドウ栽培を学び、修士号を取得しました。
自らの理想の畑を追い求め2年間かけてスペイン中を旅し、2006年に遂にエストレマドゥーラに理想の地を見つけボデガを設立しました。
自然環境に恵まれた風通しのよい畑と、名建築家であったペドロ・メルカド氏ならではのワイナリー設計、そして、低収量で品質を重視するワイン造りやバランシーネスの真骨頂であるナイトハーベストにより、バランシーネスのワインは全てのワインがギア・ペニンで90点以上を獲得するという快挙を成し遂げました。この彼らの情熱と努力の証により、ワインの海と呼ばれている広大な産地エストレマドゥーラの秘宝と称されています。
また、オーナーのペドロ氏は、エストレマドゥーラの古代の人々がオオカミやクマから羊の群れを守るために護畜犬スパニッシュ マスティフと共に生きてきたことを知り、マスティフを繁殖させてスペイン中の羊飼いに犬を与える活動にも取り組んでいます。
彼の貢献は大きく、人々は彼を称賛しました。
愛情深く心優しくも勇敢なマスティフ犬もまたバランシーネスの誇りです。